2011年12月21日水曜日

「理念をジブンゴト化する」

「理念」というとかなり堅苦しいイメージがあり、「そんなの実際必要ないよ!」という声が多く聞こえそうですが、僕はそう思いません。
また、特に社会人経験の無い学生が就職活動を通し、「企業」というある意味で未知の集合体と対峙する中で、ある種『理念のマジックワード化現象』(※1)が起きているように感じることもしばしばあります。
※1=マジックワード(リンク)

なので、多くの場合は学生や、企業の理念と自分のミクロなタスクがどのように紐づいているのかどうしても実感出来ない状態に陥ってしまっている大きな企業の中の方から出そうな意見なのかもというイメージがあります。
※企業の大小は数の法則的なもので、もちろん必ずしもそうだと言うわけではありません!

今回は、
「普通の大学生」である僕の視点から、
「理念のジブンゴト化」が組織にどのような影響をもたらすのか。そしてなぜ・どれだけ大切なのか。
僕らの学生団体では実際に何をやったのか、実体験も交えつつ思ったことをシェアさせて頂きます。


ー「理念をジブンゴト化する」ー



前提として、どのような組織であっても創設メンバー以外に理念が浸透しづらい部分が多少なりともあります。
理念というのはその組織の根底的価値観・考え方を示すため、
新しいビジネスを始めるなど、組織運営の中で重要な意思決定をするにあらゆるタイミングにおいて『ガイドライン』としての大切な役割を担います。
理念の共有に失敗すると、目的を見失い、健全な組織運営や質の高いアウトプットが生まれにくくなりやすく、チームの効率が著しく悪くなる恐れがあるため、非常に重要なモノだと思っています。
その中で、良い組織の条件として「理念が立派」であることはもちろんですが、
そこから「更に良い組織」へと昇華するためには、「理念の共有率が高い」ことが条件です。
これにより、「共通の目的意識を持ち、一丸となり全力でコミットするチーム」を生み出すことが出来るとさえ思っています。

では、理念の共有率が低い組織は「なぜ『理念の共有率』が低いのでしょうか?」
それはほとんどの場合、組織の一員にとって
「理念そのもの」が「組織から落ちてきたモノであるままただ共感しているだけ」だからだと感じています。




ではどうすれば良いか?
学生団体アンサー(Answer)では、その課題を解決するために以下6点のような事を行いました。
【例】として、弊団体で僕が表現したものをかいつまんで記載しました。





1.過去を振り返る
これはどの組織でも行うことかと思いますが、創設時の想い(考え)やこれまでの困難を伝えることで「創設した自分の行動(力)を共有し、当事者意識の底上げを図る」という効果が見込めます。

【例】
「影響力0×経験0×お金0の『普通の大学生』が設立したため何をすれば良いか分からず非効率な運営しかできず、意識・リーダーシップの欠如による仲間との亀裂、別れ...。」



2.現状を確認する
ここは組織の段階や時期によって状況はまちまちですが、
重要なのは、現在のような状況を見た時の「今やらなくてどうする?」というところです。
「いつかやろう」と言ってる間に学生団体はメンバーの心が離れ忘れられ消えてしまうし、企業は市場から淘汰されてしまいます。
それに、組織について最も理解度の高い者からこれをシェアすることで、
結果として「メンバー全員が組織を俯瞰して視れるようになり、全員がリーダーシップを持ちコミットする可能性が高くなる」という効果が見込めます。

【例】
「責任意識の強い17名のメンバーが集まり、Webメディア開設によりようやく発信の地盤を持ち、応援してくださる方々も目に見える形で増えてきた。
しかし、社会から「価値がある」と認められるにはまだまだ口にするのもおこがましいくらい遠い...かつてない最高の状態。いまやらずにいつやる?」



3.考えを再確認する
再度、明文化された理念や方針・ビジョンを共有します。
そして、以下の5点に分けてここは行います。

  • なぜこの理念なのかを説明する
理念を作った張本人の当時抱いた問題意識やその経緯、そして解決仮説など順を追って共有することで、メンバーにとってのその問題意識が身近になりやすいです。

【例】
「大学1~3年生という、とてつもない時間を無駄に過ごしていた自分に焦り数々のビジネスコンペやセミナーに足を運び、「あの人もこの人も面白いアイデアばかり出すのに、なんでアウトプットとして成果物がないのだろう(起業アイデアが立派で目立ってもすぐに忘れられてしまうのだろう等)」と感じた結果、「いくら面白いアイデアがあっても、実際に行動するかしないかで何もかもが違う。行動に結びつかないアイデアは、競争力でなくなってしまうのかもしれない」という仮説に至り、問題意識として表面化してきたため、解決に貢献したいと想った。

  • なぜこの理念に共感できるのかを話し合う(ワーク形式)
ここで一度、自分自身の価値観やビジョンにテーマを落とし込み、思考してもらうことで
「実は自分の考えはこうだったんだ。理念はヒトゴトじゃないんだ。」と考え当事者意識を持てるため、参加性を持つことが非常に大切です。

【例】
「自分はこの理念を持つアンサーという組織で、一体何がしたい?何を達成したい?何を叶えたい?」
(アンサーでは部活やアルバイトでの実体験を通して感じていた問題意識等がありました。)

  • 理念に拘る理由を説明する
ここまで「リネン理念りねん」言い過ぎている中で
「なぜ理念にそこまで拘るのか」を、
・組織ベース
・個人ベースで改めて認識する必要があります。
「この時間の意味を確認する」程度のものですが、この機会自体に目的を見失ってしまっては本末転倒だからです。
ここは組織ベース・個人ベースそれぞれファシリテーターがまずプレゼンし、『持論』で良いので『なぜ』を説明する必要があります。

<組織ベース例(僕の持論)>
「結局、どこを目指して何がしたいの?」視る方向の共有が出来ていない組織でワクワクなんてできない。
わざわざ組織として何かにコミットするのであれば、
『共通の目的意識を持つ』×『本気になる』=『本当に楽しい』(『楽しい』の最上級)

<個人ベース例(僕の持論)>
軸(確固たる考え・想い・ベクトル)が「自分を自分化する」
名前・年・属性等は客観的事実=自分の「what」であり「カテゴリ」
考え・目標・夢は本質的事実=自分の「who」であり「パーソナリティ」
自分のそういう部分を仲間とシェアすることで、仲間の それと掛け合わさり、
それもまた『本当に楽しい』(『楽しい』の最上級)となるわけです。


  • 自分の理念をプレゼンし合う(ワーク形式)
上記を踏まえた上で、『自分の理念』として話し合います。これをすることによって、どれだけ組織理念と整合性が高いかが分かりますし、目的意識の統一が図れます。
常々感じることですが、
「自分の『カテゴリ(what)』を話す人」<<<<「自分の『パーソナリティ(who)』を語る人」
という構図で、2者の魅力は大きく違います。
メンバー全員に組織の価値観を理解し共有率を高めることはもちろんですが、
こういった『自分を語れる力』を付けてもらいたいという側面もあります。

【例】
「あなたを説明してください」ー自分はどんな考え・目標・夢で、一体どこに・誰に・どのようにコミットしたいのかー
ここで気をつけるべきなのは、表現に傾倒しすぎないことです。コピーで説明する必要性は特にありません。気の利いた言葉は、人の興味を惹き付けるために後付けすれば良いだけのもので、目的はそれぞれの内的理解です。

  • なぜ現在の事業内容なのかを説明する
理念について理解が深まってきたところで、いよいよメンバーがコミットしている具体的な事業について話します。
目的は、『自分はなぜ毎日この”作業”をやっているのか』を明確化することによりどのように自分がコミットしていくべきか内省出来る部分と方向性をはっきりと認識することです。

【例】
理念(共通の目的意識)に向かっていれば手段は何でも良いという前提の下で、
弊団体の基幹事業「ACTION」を行っている理由は、大きく2点に分かれます。
1.整合性|客観的に「行動力がある」と見れる学生の思考・問題意識や学びを文章で見える化することにより、それを読んだ人にとって『新しい視点が開発される』であったり『行動例(成功事例)を参照出来るため行動を起こしやすくなる』という価値を与えられるという部分です。
それにより、コアターゲットである「何かしたい!けど何をすればいいか分からない」と思っている学生に対し『違いは、やるかやらないかだけだ!』や『こんな考え方・やり方があるのか!』という考えを想起させ、行動のハードルを下げることを目的としています。
2.実現可能性(コスト・スキル面)|学生から成る組織なので、費用がかさむ事業は出来ません。そこで登場するのがやはりWEB。安易ですが、WEBというのは誰でもやろうと思えば完全無料で使用できる媒体です。更に、多種多様なメンバーが集まる中で、『文字表現』というのは義務教育の国語さえ勉強していれば誰でも出来る表現方法です。



4.中期ビジョンを共有する
組織の理念・方針(大目標)を達成するために、組織構成や事業計画など代表者の脳内を大まかにでも共有することで、「自分達は具体的に今後どうなっていくべきなのか」が明確になります。
矛盾かもしれませんが、弊団体では実はここの共有をまだ行っていません。理由は色々とありますが、大きくは『タイミング』です。大目標が理念で、それに沿った中期ビジョンとして新規事業や採用計画を、現在の副代表を初め3年生以下メンバー全員で創った方が良いという僕の考えがあるからです。
つまり、まだ行っていないというよりはまだ明文化出来ないのです。
4年生としては、これが共有され全員の方向性が完全に明確化するのが楽しみです。(笑)



5.意図を説明する
「なぜ今回の話をしたのか?」そもそもの経緯を説明することを忘れないで頂きたいです。
ここは最初にお話しましたが、僕の問題意識として、
理念の共有率が低い組織はほとんどの場合、組織の一員にとって「理念そのもの」が「組織から落ちてきたモノであるままただ共感しているだけ」だからだというところです。
つまりこの話をしたことにより、『理念をジブンゴト化』してほしいというのが大きな意図です。



6.「自分は実際にこの組織でどうしていくか?」を話し合う(ワーク形式)
最後ですが、ザックリで良いと思います。
内容が上記を踏まえた上で成り立っていれば多岐に及んだ各論になってしまっても良いと思います。とにかく重要なのは、「『自分の考え』と『組織の考え』を重ね合わせて、『実際の行動に落とし込む』」ということを目的とする、ということです。




以上です。
6点に分け、理念自体・その共有率の重要性や方法論などを書いてみました。
しかしながらもちろん、必ずしもこのフレームの通りというわけではなく、
組織の事業内容やフェーズ、人数に地域。。色々な状況により変わってくると思います。
1つの参考例としてお役に立てましたでしょうか?
弊団体でも、必要に応じ、このような『再確認』ワークは行っていきたいと思っています。
遊んでても最高に楽しい仲間ですし、同じ方法を向いていないとなれば悲しい結末も待っている可能性が高いからです。



よし、次は何書こうかな。